岩本裕子研究室

PROFESSOR HIROKO IWAMOTO'S OFFICE

【#21】『カラー・パープル』再映画化!

Posted on 3月 18, 2024

実は、60歳代最終年始まりの日(誕生日)に、外部から原稿仕事依頼が届きました。スピルバーグ監督が、二度目の映画化を達成した『カラー・パープル』公開に向けて、試写会を観た後に100文字コメントを依頼されたのです。

まずは、その顛末を最初お見せします。経緯に関しては、最終講義に学生に配布した教材に記しました。学生へのメッセージと合わせて、まずお読みください。


2023年度後期の岩本講義及び授業の受講生へ 2024年1月14日夜

年明け早々、2月公開新作ミュージカル映画『カラー・パープル』の批評原稿を依頼され、1月25日(木)夕方、試写会に行く予定です。スピルバーグ映画(1985年)はもちろん、ブロードウェイ・ミュージカルも、2006年2月と10年後リバイバル版を2015年8月に観て、すでに私のHPで紹介文(2016年)を書いたので、QR CODEで紹介します。試写を観る前に書いた映画批評100文字を、講義・授業の最終回のプレゼントで差し上げます。


①岩本裕子(浦和大学教授)

1982年ピュリッツァー賞受賞小説『カラー・パープル』は、3年後スピルバーグ監督が映画化、2005年と2015年にブロードウェイ・ミュージカルになった!その映画化!世界中の人々に原作者の思いが届きますように!


この100文字が、なんと3回も修正を余儀なくされて、以下のように変わりました。④が、最終的にウェブ上に載っています。このコラムにウェブ画像をつけてもらいます。


②岩本裕子(浦和大学教授)

1982年ピュリッツァー賞受賞小説『カラー・パープル』を3年後に映画化したスピルバーグ監督が、40年経て再映画化!21世紀ブロードウェイ・ミュージカル化の名曲も加えて、アメリカ黒人女性の「強さ」を世界へ!観る人々に原作者アリス・ウォーカーの想いが届きますように!


③岩本裕子(浦和大学教授)

1982年ピュリッツァー賞受賞小説『カラー・パープル』のスピルバーグ監督による2度目の映画化!主人公セリーが歌う♪I’m hereに観客は、アメリカ黒人女性の「強さ」を実感するだろう。原作者アリス・ウォーカーの想いが世界中の人たちに届きますように!


④岩本裕子(浦和大学教授)

1982年ピュリッツァー賞受賞小説『カラー・パープル』のスピルバーグ製作による2度目の映画化!主人公セリーが歌う♪I’m hereに観客は、アメリカ黒人女性の「強さ」を実感するだろう。原作者アリス・ウォーカーの想いが世界中の人たちに届きますように!


冒頭で、「映画コラム2回目です。新作ではありませんが、1985年に小説が映画化され、2005年にブロードウェイ・ミュージカル化、さらに10年後の2015年にリバイバル上演され、トニー賞最優秀リバイバル賞を受賞した作品、「カラー・パープル」をご紹介します」と説明して、コラムタイトルを「映画『カラー・パープル』を観て、私の居場所を考えよう!」としました。

この原稿を書いて半年後、こども学部卒業式前日登校日に、岩本ゼミ生への最後のプレゼントとして、色紙印刷したことを思い出します。あれからもう7年…。

7年過ぎて、岩本が現代社会学科へ学内移籍後、2024年3月に初めての卒業生「一期生」を出します。32年間勤務した本学(浦和短期大学→浦和大学)で、初めて男子学生しかいないゼミです!トホホ…。だって「女子教育が命!」で、学部卒業後9年目に大学院に進学したのですよ、私は…。

さてさて、明日(3月14日、卒業式前日登校日)その男子しかいないゼミ生たちに渡すプレゼントは、ゴジラ関連で「キングコング」(拙稿)に加えて「オッペンハイマー」の紹介文にしました。すでに20世紀に出版した『アメリカ史重要人物101』(新書館、1997年:2001年新装版)からコピーしました。

「オッペンハイマー」に関しては、次の映画コラム第22号をご確認ください!!編者は、岩本の前任校(当時、東京女子大学現代文化学部地域文化学科研究助手)のボス(学部長)の故・猿谷要先生でした。

映画「カラー・パープル」は、公開された1985年のアカデミー賞(この賞は、ハリウッド映画に与えられる賞なので、多くの人が知っていることでしょう)では、話題となり11部門の候補となりましたが、一つも最優秀賞を受賞できない無冠の映画となりました。11部門の中には、ウーピー・ゴールドバーグがセリー役で主演女優賞候補、二人の黒人女優(一人はオプラ・ウィンフレイ)の助演女優賞候補が含まれていました。

カラー・パープルに関する映画コラム第2回は、今回が21回だから、随分前になりますが、私の想いは変わりません。今回、スピルバーグ監督製作作品が出たからと言って、特にこの作品に対する気持ちは、変わりません。

最後に一つコメントするなら、次号の第22号で言及する第69回アカデミー賞授賞式で、助演女優賞候補の一人に、映画「カラー・パープル」から、ソフィア役のダニエル・ブルックスが選ばれていました。残念ながら最優秀賞は逃しましたが、最優秀助演女優賞受賞者は黒人女優(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)でしたので、また改めて、ダヴァインに関してお話しすることもあるはずです。

ここでは、ソフィア役のダニエル・ブルックスについて…。

彼女は、ブロードウェイ・ミュージカルのリバイバル作品(2015年)となった時に、ソフィア役をしていました。ミュージカルを観た後、シュグ役のヘザー・ヘッドリーを「出待ち」するつもりで、舞台裏で待っていたら、ダニエルが先に出てきたので、「映画のオプラを超えたわよ!」と話すと、「何よりの誉め言葉でうれしい!」と喜んでくれたことを、拙稿を読んで、思い出しました。拙稿とは以下の註60番です。

拙稿「2016年夏におけるアメリカ黒人女性の諸相:ハリエット・タブマンから『カラー・パープル』まで」『浦和論叢』第56号、2017年2月、pp.31-66.

という具合に、「カラー・パープル」をめぐっては、1999年出版拙著『スクリーンに見る黒人女性』以来、大量に書いてきましたので、改めて映画化されたからと言って、特にコメントはありません。

せっかくなので、すでにお伝えしたように、私からの100文字コメントは、画像でお見せします。皆々様、アリス・ウォーカー原作の「カラー・パープル」をお忘れなく、なく!! 

では引き続き、第22号で「ゴジラ」の意味をお考え下さいませ。反戦・反核ですよ!

スピルバーグ監督の名作『カラーパープル』がミュージカルとしてスクリーンによみがえる!映画『カラーパープル』2024年2月9日(金)公開!

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