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2012年度入学式・学長式辞[前]

浦和大学・浦和大学短期大学部 学長 大内 誠より

新入生の皆さん、また、ご列席のご家族の皆さま、ご入学おめでとうございます。私ども浦和大学の教職員は、在学生とともに、皆さんのご入学をお祝いし、心から歓迎いたします。また、本日の入学式には、九里学園後援会の松永光会長をはじめとして、多数のご来賓の皆様にご臨席を賜りました。心から厚くお礼を申し上げます。

今年度の入学者は、大学と短期大学部を合わせますと、240名になります。総合福祉学部は77名、こども学部は108名、介護福祉科は55名という内訳ですが、社会人の方は、介護福祉科の13名を含めて全体で14名います。また、留学生の方は1名います。学部、学科、国籍、年齢を問わず、全員が同じキャンパスで仲良く学生生活を送ってくれることを期待しています。

さて、本日の入学式にあたり、新入生の皆さんに対して私は三つのことを申し上げたいと思います。

その一つ目は、私たちの学園の歴史と建学の精神を知っていただきたいということです。本学園の歴史は、昭和21年、すなわち西暦1946年に、故九里總一郎先生が、珠算・簿記・英語の指導を行う私塾を創設したことに始まります。その後、専門学校をへて、浦和実業学園高等学校を設置し、1987年には、緑豊かな、この「さいたま市緑区大崎」に浦和短期大学を開設しました。従って、現在の浦和大学短期大学部は、既に25年の歴史を有していることになります。そして、2003年には4年制大学として総合福祉学部を設置し、その4年後にこども学部が開設されました。このように、私たちの学園は、大学としてはまだ新しく、歴史は浅いのですが、九里学園としては、66年という長い伝統を誇っています。

創設者である九里總一郎先生は、学園の創設に当たり、敗戦直後という当時の時代風潮を踏まえ、「国の復興にすぐに役立つ人材の育成をしたい。そのような学校をつくりたい」という志を込めて、「実学に勤め徳を養う」という校訓を定めました。校訓とは、いうまでもなく〈建学の精神〉に他なりません。以来、今日までの長きにわたって、この言葉は私たちの間で大切に伝えられてきています。

それでは、「実学に勤め徳を養う」という言葉の意味を説明しましょう。皆さんには、オリエンテーションの時に、スチューデントハンドブックという冊子が配布されますが、その中では、この校訓を次のように説明しています。

《「実学に勤め徳を養う」は、福沢諭吉先生の『学問のすすめ』の中の言葉に由来する。実業に役立つ学問から、この世で実際に役立つ学問、または役に立つ人間になること、更には世の中の進展に対応できる人間になることが実学教育の基本であり、目的である。》

大学を卒業した後の皆さんに対して社会が求めるのは、予め答えの用意された単純な問題を短時間にたくさん解くことではありません。未経験で複雑な課題に直面したとき、それを自ら解決し実行する能力であり、それこそがまさに「実学」の精神なのです。また、「徳を養う」とは、幅広い知識に基づいた豊かな人間性を身につけることであります。

皆さんが大学に入学するにあたって、自分の専門として選択したものを、ここで今一度、思い起こしてください。それぞれ学部学科は異なりますが、そこに共通して求められているのは、対象が高齢者であろうと、幼児であろうと、つまるところは「人」と関わりであります。従って、「人」とどのように関わり、どのようにコミュニケーションをとれば良いのか、そういう時の「心の持ちよう」はどうあれば良いのか、ということがとても重要な課題となります。それには、挨拶することからはじまり、思いやりの心、感謝の心、奉仕の心、マナーを守る心などを自ら育むことを通して、豊かな人間性を涵養することが大切となります。これが「徳を養う」ということに他なりません。本学の正面に設置してある校訓碑に、「何を知っているかではなく、何ができるか。世のため人のために自己を生かしきる」と記されていますが、この言葉は本学園のめざす教育の理念を端的に表現しています。本日の入学式にあたって、改めて本学園の建学の精神を理解し、それに基づく実践力・行動力を身につけていただきたいと思います。


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