学生にもできる政治参加 埼玉県選管が浦和大で模擬投票 1年生50人参加、開票も体験

2023年7月6日 07時32分

実際の投票箱を使って模擬投票を体験する学生たち=いずれもさいたま市緑区の浦和大で

 今夏の知事選で若者の投票率を上げようと、埼玉県選挙管理委員会は三日、さいたま市緑区の浦和大で模擬投票の授業を行った。現代社会学科の一年生約五十人が受講し、実際の投票箱などを使って投票の流れを学んだ。
 架空の「彩の国市」の市長選をテーマに、大学教員らが三人の候補者にふんし「環境問題を解決したい」「子どもやお年寄りが安心して暮らせる町をつくろう」「にぎわいのある豊かな町づくりを」などと演説。学生たちは演説内容を踏まえ、記載台で投票用紙に候補者の名前を書いて投票箱に投じていった。
 授業には、選挙啓発に取り組む大学生ボランティア「県選挙カレッジ生」も協力。その一人、日本女子大三年の土田紗瑛(さえ)さん(21)は、若者の投票率が低いと高齢者向けの政策に偏った政治になる恐れがあるとして、学生らに「投票に行くことが、私たちが政治に参加する手段」と語り、期日前制度なども利用し投票しようと呼びかけた。

開票作業も体験

 受講し、開票作業も体験した蕨市在住の高柳響さん(18)は「選挙は一度行ったことがあるが、詳しい制度が学べて良かった。知事選では若者向けの公約を重視して投票したい」と意識を高めていた。
 二〇一九年の前回知事選では全体の投票率は32・31%で、年代別にみると最も低かったのは二十~二十四歳で15・38%。十八歳が22・52%、19歳は20・74%と、若い世代の低さが目立った。(杉原雄介)

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