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2011年度学位記授与式・学長式辞

浦和大学・浦和大学短期大学部 学長 大内 誠

本日ここに多くの来賓の皆様のご臨席を賜り、2011年度の浦和大学並びに浦和大学短期大学部の学位記授与式を挙行できますことは、まことに喜びに堪えません。

只今、学位記をお渡しした卒業生の皆さんが、わが浦和大学並びに浦和大学短期大学部から新たな世界に巣立っていかれることに対し、本学の教職員を代表して「おめでとう」とお祝いを申し上げます。また、ご父母、ご家族の皆さまにも心からお祝を申し上げます。

皆さんが今日の佳き日を迎えられたのは、皆さん自身の努力の成果であることはもちろんですが、ご父母やご家族、同期生、先輩、後輩など多くの方々の温かい励ましやご支援があってのことであり、皆さんはそのことに対する感謝の気持ちを忘れてはなりません。また、学内において卒業生諸君を日々熱心にご指導下さいました全教職員に対し、この場をお借りして、学長として深く感謝の意を表したいと思います。

昨年3月11日に起きました東日本大震災という未曾有の悲惨な震災から、1年と数日が過ぎました。この震災では、1万5854人の人々が亡くなり、いまだ行方不明の方々も3155人に上ると伝えられております。被災された多くの人々は数々の苦難を乗り越え、一歩一歩「日常」を取り戻しつつありますが、復興への道のりはまだまだ厳しいものがあります。本学でも、「浦和大学東日本災害学生ボランティア派遣チーム」を組織し、学生と教職員が被災地を訪れ、被災地の方々の心に寄り添いながら、復興のために共に汗を流すというボランティア活動を続けてきています。東日本大震災発生から一年後という節目に卒業される皆さんが、卒業後も、あらゆる場において、一人の社会人として、被災者や被災地への支援などに積極的に加わって頂きたいと願っています。

さて、私たち教職員は、「福祉・保育・幼児教育・介護福祉の分野における専門的知識を身に付けるとともに優れた実践力を兼ね備えた人材を育成する」という教育目標のもと、皆さんが卒業後に実社会へ出ても、それぞれの専門分野で活躍できるように指導し、その成長の手助けをしてきました。卒業後は本学で培った専門的素養や幅広い学識を生かして、社会に貢献することはもちろんのこと、人間としてもさらに大きく成長するよう一層の努力をしてください。

本日の学位記授与式にあたり、卒業生の皆さんへの私からの餞として、佐藤一斎の名言の中から私の好きな三つの言葉を贈りたいと思います。

佐藤一斎は江戸幕府直轄の「昌平坂学問所」の塾長を務めた著名な儒学者ですが、その著書「言志四録」の中には、時空を超えて私たちの心に響く言葉がたくさん残されています。

一つ目は「少(わか)くして学べば、すなわち壮にして為すことあり。壮にして学べば、すなわち老いて衰えず。老いて学べば、死して朽ちず」という言葉です。つまり、「若い時に勉学に励めば、壮年になってから意義のある仕事を成し遂げることできる。壮年になってからも勉学に励めば、年老いてからも精神の若々しさを保つことができる。そして、老年になってからも勉学に励めば、見識は一層高くなって周りからの尊敬も得、死んでも不朽の評価が得られる」という意味です。今日の学位記授与式は、人生の大きな節目の一つですが、いうまでもなくこの区切りは勉学の終わりということではありません。大学を卒業してからも、常に学ぶことを忘れず、学びながら未知の課題に挑戦する姿勢をぜひとも持ち続けてください。

二つ目は、「学びて優なれば、すなわち仕ふるは做(な)し易く、仕えて優なれば、すなわち学ぶは做し難し」という言葉です。「勉強して力に余力ができてから職業に就くことは簡単だが、職業に就いてから、余力を見出して勉強することはなかなか難しい」という意味です。卒業生の皆さん、社会に出てからも学ぶということを疎かにせず、困難を承知の上で学び続けてください。

三つ目は、「春風を以て人に接し、秋霜を以て自から粛しむ」という言葉です。「人に接するときは春の風のようにやさしく温かくすべきであり、自分に対しては秋の霜のように厳しく、つまり甘えを排して自らを厳しく律しなければならない」という意味です。私たちの生きている社会は、人と人との繋がりで成り立っています。特に、皆さんの多くは、高齢者や幼児といった人々、また、その家族の方々との関わりを持つことになります。職業に就いたならば、平穏無事な日々ばかりではないでしょう。思うように自分の意志が相手に伝わず辛いときもあるにちがいありません。そういう時は、この言葉を思い起こし、常に春風のような温かい心で人に接することを心がけてください。そうすることによって仕事に対する希望や誇りを持ち続けることができるでしょう。

皆さんは、今、人生の中で最も活力に満ちた年代にいます。また、皆さんには限りない可能性が開かれています。高い目標を掲げ、そこに向かって突き進んで行って欲しいと思います。たとえ挫折すること、失敗することがあっても、積極的に前向きに考えて行動してください。

卒業生の皆さん一人ひとりが、自分で選んだ新しい道で大いに活躍されることを心から祈念して、私の式辞といたします。

2012年3月15日

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