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【第7回読書感想文コンクール】最優秀賞『水色金魚』この本と歩んだ道

毎年、読書を通じて読解力や表現力を磨くとともに、基礎的な文章記述能力の向上と、「図書に出会う場:図書・情報センター」に親しみを持ってもらうことを趣旨・目的に「読書感想文コンクール」を開催しています。

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この本と歩んだ道

こども学部(1年)飯村世界

「摂食障害」

初めて『水色金魚』を読んだ時、私はまだこの病気を知らなかった。食べることが苦痛だなんて悲しいことだと、主人公・里香を哀れに感じていた。この言葉を知って一年後、私は摂食障害と闘っていた。大学生の里香は摂食障害にかかった。この病気は精神障害の一つであり、過度な量の食事や、極端にご飯を制限したりなどの症状がみられる。人間にとって大切な、「食べることがまともにできなくなってしまうのである。」

この本では里香の病気になるまでとなった後について書かれている。今、改めて本を読み返してみると、里香の体験が自分と重なり涙が溢れ出てくる。初めて読んだ時とは全く違っていた。経験したことで、この本は私にとって大きな存在となった。里香は「好きな人に認められたい」という思いからダイエットを始めた。真面目だった彼女はダイエットにも真剣になり、歯止めが効かなくなってしまった。私も彼女と同じく、きっかけは些細なことだった。綺麗になりたいという気持ちからだった。

ただ一つ彼女と違ったことは、摂食障害を知っていたこと。そのおかげで早いうちから治療することができた。この本に出会ってなかったら、自分が病気だと思わなかっただろう。なぜならば、細い太いなどは、人それぞれで捉え方が違うからということが分かったである。痩せることに囚われた里香は、様々なものを手放そうとする。家族や友人、恋人との時間、さらに自分の命まで。私も何度も人生を投げ出そうとした。それほどまでにこの病気は人を追いつめる。けれど周りの支えがあり、彼女は前を向けるようになった。

その時彼女が言った言葉がある。「九できなくても一できた自分を褒める」この言葉で私は、自分を許し前に進めた。自分の良いところを見るようにしたら、他人の良いところも直ぐに見えてきた。物事を自分にとってプラスに捉えられるようになった。これは今の私にとって大きな長所となった。自分の捉え方が変わったことで、当たり前だと思っていた日常が、幸せで溢れていることに気づいた。ご飯が美味しいと食べられること、運動を楽しみながらできること、今私はこれらが嬉しくて仕方ない。また辛かった過去も自信に変わった。そう思えるようになったのもこの本が在ったからであり、一緒に摂食障害に立ち向かう里香がいたからだ。

心が折れそうな時は彼女に会いに行く!その度に弱い自分も私の一部であることを彼女は教えてくれる。このような本に出会え、私はとても幸せである。


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