【介護福祉科】-人生の経験を介護に活かす-@OCトークショウ

8月23日に開催したオープンキャンパスは、トークショーにユニット型の特別養護老人ホーム「ハピネスあだち」で施設長を務められている小川利久さんをゲストにお招きしました。

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介護現場におけるキャリアデザインのあり方

ユニット型特別養護老人ホーム「ハピネスあだち」施設長/法人本部長小川利久さん

東京都足立区にあるハピネスあだちは、ユニット型としては国内最大規模となる150名の受け入れが可能な特別養護老人ホームです。この他にもユニット型のショートステイ施設やデイサービス、ケアステーション(居宅介護支援事業所、訪問介護事業所)など様々な介護が行える施設が併設されているほか、災害時には被災した要介護の方を受け入れできる施設や介護のための研究・研修施設も設けられています。

「ユニットケア」とは個室の居室を10室程度のグループに分け、それを一つのユニット(生活単位)として個別に介護を行うというもので、食事や入浴、施設内の行事などの日常生活もユニットごとに行います。従来の特別養護老人ホームは、一部屋に四人が集団で生活するタイプでしたが、平成14年以降に開設となった施設は、個室での介護が基本となっています。

ユニット型のケアは、利用者さんのプライバシーを確保しながら介護できる点やユニットという少人数での生活環境のため、家庭的な雰囲気の中で生活をおくれるというメリットがあります。トークショーでは、ユニットケアについてうかがうとともに、そこで介護に従事されている方のキャリアデザイン(職業における将来設計)に対する考え方についてもお話いただきました。

トークショーのはじめに小川施設長は「今後、日本の社会の高齢化が進行を放置すると日本の街の機能が崩壊し社会が危機的な状況になる」と説明されました。超高齢化社会では、これまでのように学校が街の拠点になるのではなく、高齢者の生活を守る特別養護老人ホームが街の拠点になることが求められると指摘されました。こうした社会で介護に従事するということは、単に要介護の方の生活の支援をするというだけでなく、街の機能が崩壊しないように支えているという重要な使命を持っているとおっしゃっていました。

次にハピネスあだちの人材育成について伺いました。ハピネスあだちでは、職員の方が介護という仕事に生涯を通して従事できるようキャリアデザインを意識した人事制度を採っています。現在、ハピネスあだちの職員の方の年齢構成には二つの山があるといいます。一つめの山は20代前半で、体が丈夫な20代の職員は介護現場を支える貴重な戦力となっています。二つめの山は、子育てを終えた40代半ばから50代の方で、この方たちは家庭で得た経験を介護現場に活かしているといいます。

小川さんは、これから介護の仕事を目指す人で、特に女性の方には結婚して家庭を経験して欲しいと考えています。20代で就職し、介護についての知識や経験を積み、結婚を契機に一旦、介護の現場を離れたとしても、家庭に入ることで子育てなどの経験を積み、その経験をもって介護の現場に復帰してもらいたいと小川さんはいいます。

こうしたことから小川さんは若い女性職員に「ケアマネージャーの資格をとって出産して下さいね」と勧めているそうです。介護福祉士とケアマネージャーの資格をとっていれば、子育てを終えてから、介護の現場に復帰した際の活躍のフィールドは大きく広がるといいます。福祉の業界は、子育てなどの生活経験が、きめの細かい介護を行うために非常に重要となります。子育てを終えた女性を貴重な戦力として受け入れるのが、福祉の分野の特徴と指摘されました。トークショーに参加されていた高校生の方はもちろん、同伴されていたご父兄の方にとって小川さんの言葉はとても励みになったように思えます。

小川さんは、「福祉は文化であり、福祉は街づくりです。高齢者が増えるなかで、一人になっても生き続けることのできる街を、つくるためには、まず、あなたの街の高齢者のことを知って下さい」と参加している高校生に話しかけられました。

最後に学科長から本学を卒業してハピネスあだちに就職した卒業生の活躍ぶりについて伺ってみました。
この問いかけに小川さんは「施設では医師と連携して仕事をしたり、大学の研究者と関係して新しい介護のあり方等を研究したりしていますが、浦短の卒業生は介護だけでなく、他の職種の人々とそうした連携する仕事をしていますし、ケアプランを立てたりして、活躍しています」と答えられました。

素晴らしい施設長の下で、仕事ができる介護福祉科の卒業生はとても幸せなことでしょう。


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