第2号「浦短人語」介護福祉科学科長によるコラムです

短期大学部介護福祉科が発行する「介護の扉」のアーカイブです。

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学生たちが、介護福祉士の資格取得時に第1に求められるものは、「他者に共感でき、相手の立場にたって考えることができる」である。他者に共感することを求められる専門職が、なぜ、養成されるのか、日本の社会の特徴と切り離せないと思われる。

自立している個人を想定するならば、どのように生きるかは、本人が一番良く知っている。専門職は、本人に判断を求めつつ専門的知識・技能を提供すれば良いのである。しかし、認知機能が低下している人々のケア、認知症のケアを考えるならば、その人の立場に立って人間の尊厳を考える専門職が必要となる。それは、今日、いずれの社会でも必要であるが、医療職、社会福祉職とは別に、深い学びを求められる介護福祉士という専門職を国家資格にしているのは、日本の大きな特徴である。

鈴木孝夫が著書『ことばと文化』で、日本人は、「私は」ではなく、子どもに対して「お父さんは」、あるいは学生に対して「先生は」と自称していることを指摘している。日本人の誠実さは、人が求めるものを返すことに重きを置いている。介護福祉士はそうした人間関係の伝統の上にあると思われる。

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