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1.大学としての基本的な対応
生成AIツール(文章を生成するChat GPTや画像を生成するImage Creatorなど)の使用について、大学として一律に禁止することはしません。ただし利用にあたっては、以下の項目を理解した上で、適切に使用してください。
2.授業における使用
- 授業での生成AIツールの使用の可否は、授業の特性によって異なります。担当教員と受講生がレポートや卒業論文提出にあたって、生成AIツール使用についての了解を取った上で、利用するようにしましょう。
- 生成AIが出力した文章、画像、計算結果などは、受講生本人が作成したものとは認められません。生成AIの出力をそのまま(コピー&ペーストして)提出することは剽窃にあたるので注意してください。生成AIに限らずインターネットなどから得られる情報に対して、異なる情報源からも情報を得て、自ら思考して判断することが肝要です。大学での学びを通して、自ら調査・思考・判断する習慣を身につけましょう。
- 推奨される利用方法は以下のようなケースがあります。
- アイディアを出す段階や、議論の途中で気づかなかった視点を見つける。
- 自分が書いた文章を入力し、出力された添削結果を文章の推敲に役立てる。
- あるテーマに基づいて様々な入力文を試して、どのような出力が得られるかを知る。
3.生成AIの問題点
- 出力結果が誤っている可能性
- Chat GPTなどで出力される文章は一見妥当そうに見えますが、誤りが含まれていることがあります。また画像生成AIで生成される画像には、嫌悪感を催すような例も見受けられます。生成AIの出力をそのまま鵜呑みにせずに、正確性や妥当性をよく吟味した上で受け入れることが必要となります。
- 法的リスク(著作権や意匠権)
- 出力された文章や画像が、すでに公になっているものと著しく似ていた場合には、著作権や意匠権に触れる恐れがあります。
- (3) 情報セキュリティ
- AIツールに入力されるデータは、AIの学習に用いられる可能性があります。したがって個人情報や機密情報を入力すると情報漏えいの恐れがあります。
4.今後について
生成AIツールは登場後日が浅いため、使用法に関して社会的な規範が確立されているわけではありません。しかしながら、今後このようなツールが当たり前のように使われる様になることを想定すると、まず推奨される使い方からAIを試用してみるとよいでしょう。AIツールは日々進化しており、メリットやリスクは今後変化していくと予想されますので、ガイドラインも適宜変更される可能性があることに留意してください。