本学卒業生・柳家緑太さん 真打昇進記念「うしろ幕・寄席のぼり贈呈式」開催報告
総合福祉学科
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2025年2月27日(木)、浦和大学2号館2階大会議室において、柳家緑太さんの真打昇進を祝し、久田有学長より「うしろ幕」と「寄席のぼり」が贈呈されました。
柳家緑太さんは2007年3月に浦和大学総合福祉学部(現在の社会学部)総合福祉学科を卒業後、柳家花緑師匠に入門しました。
その後、2010年5月に楽屋入りし、前座名「緑太」として修業を開始。
さらに、2014年11月に二つ目へ昇進し、2018年には「第29回北とぴあ若手落語家競演会奨励賞」を受賞しました。
そして、今年2025年3月に真打へ昇進することが決まっています。
まず、贈呈式の冒頭では、こども学部学校教育学科の高野実貴雄教授が柳家緑太さんの略歴を紹介し、真打昇進の意義について説明しました。
高野教授は、「柳家は心から入っていくんですよ。五代目柳家小さん師匠は、常に『人間として成長しろ』と言われていました。人間ができていないと、良い落語家にはなれないんです」と語りました。
一方で、「三遊亭は形から入ります。さらに、踊りにも力を入れる。緑太さんは最近、日本舞踊を始められたと伺いました。心と形が融合することで、より素晴らしい落語家になれるのではないかと思います」と述べ、今後のさらなる成長に期待を寄せました。
続いて、久田学長から柳家緑太さんへ「うしろ幕」と「寄席のぼり」が手渡されました。
この寄席のぼりは、本学の職員が原案を作成し、こども学科の船木美佳教授が監修を務めました。そのデザインについて、「アルファベットの『ROKUTA』の上に寄席文字を重ねることで、富士山などの縁起の良いモチーフが浮かび上がる仕掛けになっています」と説明されました。
また、贈呈式の締めくくりとして、本学総合福祉学科の在学生・多田光希さんから柳家緑太さんへ花束が贈呈され、会場は温かい祝福ムードに包まれました。
次に、久田学長が挨拶に立ち、「卒業生は大学にとって財産であり、その財産である卒業生が新たに『真打』という財産を築くことは大変嬉しい」と喜びを語りました。さらに、自身も幼少期から落語に親しんできたことに触れ、「志ん生、文楽、円生、小さんといった時代から落語を聴いていますが、最近は寄席から少し足が遠のいていました。これを機に、また落語を聴き始めようと思います」と話しました。
そして、「卒業生の成功した姿を母校で見ることができ、大学関係者にとっても非常に良い日になりました」と述べ、最後は「まんじゅうこわい」のオチを引用し、会場を和ませました。
その後、柳家緑太さんが挨拶に立ちました。贈呈された「うしろ幕」に触れながら、「まさか大学を背負って立つことになるとは思いませんでした」と笑いを交えつつ感謝を述べました。さらに、「学生時代は決して優等生ではなかったが、真打としてこれからが本番。より良い落語家を目指し精進していきます」と決意を表明しました。
また、「ぜひ寄席にも足を運んでください」と観客に呼びかけ、「大学の名に恥じぬよう頑張ります」と力強く締めくくりました。
贈呈式終了後には、記念としてミニ落語会が開かれ、柳家緑太さんによる「締め込み」が披露されました。会場は終始、笑いと温かい拍手に包まれ、真打昇進を祝うにふさわしい華やかな締めくくりとなりました。
各地で開催される柳家緑太さんの真打昇進披露興行の予定は以下の通りです。
鈴本演芸場:3月21日(金)・29日(土)【下席】17時~20時50分
新宿末廣亭:4月3日(木)・7日(月)【上席】16時45分~20時30分
浅草演芸ホール:4月15日(火)・19日(土)【中席】11時40分~16時30分
池袋演芸場:4月23日(水)・26日(土)【下席】13時~17時
国立演芸場主催:5月30日(金)13時~15時45分