福祉業界お役立ちコラム

国家資格が必要! 精神保健福祉士になるには

国家資格が必要! 精神保健福祉士になるには

精神保健福祉士は、心の病気や障がいを理由に、日常生活や社会生活に問題を抱える人が、その人らしい社会生活を送ることができるよう、相談や援助を行う専門職(国家資格)です。1998年に国家資格として認定される以前は、精神科ソーシャルワーカーとして精神病院やクリニックで患者さんの相談に乗るのが一般的でしたが、最近では、行政機関や就労支援施設、教育機関など幅広い分野で活躍が見られるようになっています。
ここでは、精神保健福祉士の役割、精神保健福祉士になるにはどうすればよいのかなどを紹介します。

精神保健福祉士の資格化とその背景

精神保健福祉士が国家資格化される以前の日本では、症状が改善しているにもかかわらず、退院しても生活する場所のない精神障がい者の方が増加傾向にありました。その理由として、かつて日本の精神病院が適切かつ十分な治療をできていなかったことが指摘され、治療法の進歩とともに整備されていったのが、「精神保健法(現在の精神保健福祉士法)」です。

精神保健法では、精神障がい者の方に対する偏見や誤解を除くことが求められ、精神障がい者の方自身の意思に沿った社会復帰が実現できるよう、医療や保健、福祉サービスを充実させていくことが明記されました。

また、精神病院や精神障害者社会復帰施設には、社会復帰の促進と地域生活支援を担う「精神科ソーシャルワーカー」が配置されました。その活躍から、精神科ソーシャルワーカーの育成と確保を図る声が高まり議論を重ねた結果、1997年に精神保健福祉士を規定する「精神保健福祉士法」が成立しました。

精神保健福祉士の役割

精神保健福祉士は、精神科病院や地域の保健センターなどに所属し、退院準備や自立生活訓練、職場復帰支援、関係機関との連絡や調整などを行います。精神障がい者の方が安心して社会生活を送っていけるよう、患者会やレクリエーション活動を通して、仲間と過ごす居場所を提供していくことも重要な役割のひとつです。

最近では、医療機関や行政施設に限らず、教育機関や司法関係機関、老人施設、ストレスケアに取り組む一般企業でも、精神保健福祉士に対する需要が高まっており、今後はますますその職域を広げていくことでしょう。

精神保健福祉士になるには

精神保健福祉士になるには、国家試験に合格しなければいけません。
国家試験を受験するには、保健福祉系の大学で指定科目を履修するか、一般の大学を卒業した後に、精神保健福祉士の一般養成施設などで所定の科目を履修し「受験資格」を得なければいけません。

ただし、修業年数によっては一定の相談援助実務経験が必要になります(1~2年間)。また、保健福祉系の大学を卒業していても、履修した科目によっては、修業期間6カ月以上の短期養成施設などに入学して所定の科目を修める必要があるため、受験の際は要項をよく確認しておくことが重要です。

精神保健福祉士になるための学校の選び方

もし、一般大学から精神保健福祉士の国家試験の合格を目指すとなると、大学を卒業後に必ず一般養成施設で1年以上学ぶ必要があるため、受験資格を得るまでに最低でも5年はかかってしまいます。精神保健福祉に関する法令が改正されるたびに、国家試験の内容も変更が加えられるので、合格までの期間はできるだけ短い方が有利と言えるでしょう。

最短ルートで精神保健福祉士の国家試験受験資格を得るなら、4年制の保健福祉系大学へ進むのがベストな選択です。保健福祉系の大学の中でも、卒業すると精神保健福祉士だけでなく、社会福祉士の国家試験受験資格が得られる大学もあり、将来の選択肢を広げられることから人気が高まっています。

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