たかまつななさんが浦和大で特別授業 50歳以下の選挙権なくせばいい? 「主権者教育と政治」学生ら議論

2022年12月29日 07時08分

学生たちとのゲームを通じて投票の大切さを呼びかけるたかまつさん(右から2番目)=さいたま市緑区の浦和大で

 お笑い芸人を起用した主権者教育などに取り組む「笑下村塾しょうかそんじゅく」(東京都新宿区)の代表で、ユーチューバーや芸人としても活躍するたかまつななさん(29)の特別授業が今月、さいたま市緑区の浦和大であり、ゲームなどを交えながら「若者世代が損をしないために、選挙に行ってほしい」と呼びかけた。(杉原雄介)
 「主権者教育と政治」の授業の一環で、学生約30人が参加。ゲームでは、学生5人が「18歳女子高生」「80歳おばあちゃん」などの役になりきり、50歳以下の選挙権をなくすことへの賛否を議論した。
 学生たちはそれぞれの役の立場から「高齢者中心の政治に偏りそうで心配」「もともと選挙に行ってないのだからなくせばいい」などと主張。たかまつさんは世代別の人口や投票率を説明し、もし高齢層全員が50歳以下の選挙権廃止に賛成したら、選挙では多数派の意見になるとして、若年層の投票率を上げることが重要だと訴えた。
 若者が積極的に政治と関わっている海外の事例も紹介し、政治参加を促進するには「小さなことでもいいから、社会を変える体験をするのが大事」と指摘。授業の終わりには、今の社会で変えたいことと、変えるための方法について考える時間も設けた。
 学生たちからは「外国人労働者の労働環境を改善するため、メディアに連絡して多くの人に現状を知ってもらう」「歩きたばこや放置自転車をなくすため、政治家に会って対策を推進してもらう」などの具体的な意見が出た。受講した落合樹哉みきやさん(3年)は「国を動かす大人に興味を持つことが大切だと思った。しっかり選挙に行きたい」と政治への関心を高めていた。

関連キーワード


おすすめ情報

埼玉の新着

記事一覧