統一地方選2023埼玉 浦和大生が座談会 若い議員 増えて/奨学金返済対策を

2023年2月9日 07時42分

選挙や政治について思いを語る浦和大生たち=さいたま市緑区の浦和大で

 今年は春に統一選があり、夏には知事選も予定されている。選挙のたびに問題になるのが投票率の低さで、特に若い世代の関心のなさが心配される。しかし、若者にも言い分はある。選挙シーズンを前に、浦和大学(さいたま市緑区)の三年生六人に本音を語ってもらった。(飯塚大輝)
 −投票に行ったことがある人は。
 (三人が挙手)
 一同 少数派だと思う。
 −なぜ選挙に行かないのだろう。
 三上さん 自分たちには関係ない、自分が選挙に行って何が変わるんだと思ってしまう。高齢者の票が多いから、自分が投票しても反映されないんじゃないかと。公約も難しいことは分からない。(具体的に)こういうことをしています、なら分かるけど…。
 −統一地方選に興味は?地元の議員や首長の名前は知っている?
 一同 (首をかしげて苦笑)あまりイメージがわかない。
 藤田さん 議会は会議中に寝ている人がいるイメージ。(議会があって)「自分にメリットがある」「変わったな」とはあまり感じない。
 三上さん 国のニュースに比べて県や市のは、自分で確認しないとあまり流れてこない。
 −どうすれば政治への関心や投票率が高まるか。
 落合さん 若い議員が増えたら興味がわく。高齢者が若者向けの政策を言っても、生きている世界も経験も違うから「信用して大丈夫か」と不安になる。年が近い方が信頼できる。
 藤田さん 投票所に出向くのが面倒な人も多いと思う。大学や高校に投票所を設けてほしい。
 砂田さん インフルエンサー(SNS上などで影響力が高い人)が投票を呼びかけるのも効果的では。新型コロナワクチンもそれで接種率が伸びたと思う。
 三上さん 中学や高校の授業で時事的な政治のニュースに触れてほしい。授業で市議に会って話を聞くのも面白いと思う。
 風間さん 小学校の時から政治に触れる機会があれば。模擬選挙など体験型であれば興味を持てる。
 −政治家や候補者にできることは。
 藤田さん 若者が求める政策を何か一つでも実現すれば、関心が高まる。
 今井さん 積極的にSNSで呼びかけてほしい。(投稿が)流れてくると少しは興味を持てる。
 −もし自分たちが選挙に出るなら、どんな政策を打ち出すか。
 三上さん 奨学金返済が大変なので、負担を軽くする政策。都会から田舎に人を呼び込むためにも、自治体で奨学金の借金軽減の制度を作ればいい。
 砂田さん アルバイトの時給を上げる。埼玉は隣の東京よりも最低賃金が低い。電車通学の運賃も場所によってはすごく高いので、負担を減らしたい。
 風間さん 住んでいる越谷市は車優先の道路が多く、歩くスペースが狭い。運転していて危なく感じる。歩くスペースを確保して事故を減らしたい。
 −投票率の低さはこのままでよい?
 砂田さん 問題だと思う。一人でも投票し、周りにも促すことが重要。
 風間さん 若者の投票率が低いと、(政治家は)若者への給付金などの政策を出そうと思わないと思う。自分たちが動かないと結果がついてこない。
 三上さん 普段は政治の話をすると変な人だと思われそうだが、今回のように話し合うと「そういう考えもあるんだな」と参考になる。後で調べてみようと思った。
 ◆ 
 統一選や議会、議員にまつわる疑問を、明日から三回にわたって取り上げます。

【座談会の参加者】

今井慎斗(まこと)さん(21) 川口市
落合幹哉さん(21) 栃木県下野市
風間太成さん(21) 越谷市
砂田有翔(あると)さん(21) さいたま市桜区
藤田倖徳(ゆきのり)さん(21) さいたま市北区
三上駿之介さん(21) 川口市

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