モンゴル授業研究協会(モンゴルの先生方)とこども学部の交流、学内視察、講義風景(2)

こども学部

2019年11月27日
  • 2013年に設立されたモンゴル授業研究協会の日本研修の1日目(午後の部)が浦和大学で行われました。2回目の報告となるこの記事では、研修のメインプログラムである、こども学部亘理史子教授による「算数・数学教材研究」に関するプレゼンテーションの様子をご紹介します。

    講義の内容は、小学校の算数の授業を例に、授業の展開方法や教材の使い方、また教員の数学観が児童のノートに反映されることなどが説明されました。「教員自身も、例えば『簡潔・明瞭・的確』という数学観を持って授業をすることが大切です。」という亘理教授の言葉に、モンゴルの先生方も深く頷いていらっしゃいました。

  • 先生の数学観に児童が触れ、ノートに残された例
  • 質疑応答の中で説明する亘理教授
  • また、1年生の「繰り上がりのあるたし算」の説明場面では、「9+2や8+3と、8+7の違いは何か」とモンゴルの先生からの質問がありました。亘理教授の回答は、「導入場面で9+2を使うか8+7を使うかということの違いは、前者は加数分解して10を作ることが自然であるだろうということであり、後者は、加数分解と被加数分解の両方の方法で10を作る児童の反応を予想することができるのではないかということです。10の合成分解の理解が前提です。」でした。

     「一般的に、どのような数値を使うか、児童の実態を把握し授業の狙いを吟味することが大切であり、このようなことも教材研究の一つです。」という言葉でプレゼンテーションは締めくくられました。

    帰国されたモンゴルの先生方から、ウランバートルでの日本研修の報告の様子が届いております。今回の研修がきっかけとなり、モンゴルと日本、モンゴル授業研究協会と浦和大学の関係がさらに深まることを願っています。