【介護福祉科】車いすの俳人・花田春兆先生から学ぶ【授業紹介】

6月30日、介護福祉科の「人間関係とコミュニケーション」という授業で、日本の障がい者運動をリードされ、また障がい者の歴史についても日本の第一人者である花田春兆(はなだ しゅんちょう)先生を特別講師としてお招きして講義を行っていただきました。

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障がい当事者の立場から、コミュニケーションとはなにかを話していただき、そして学生からの質問に答えていただきました。

花田春兆先生は脳性マヒによる障がいがあり、歩行や起立が難しいのにもかかわらず、車いすで全国を飛び回り活躍されています。第二次大戦後、障がい者の仲間と1947年に同人誌『しののめ』を創刊し、社会的文化活動を始められ、俳人として多数の賞を受賞されています。また、障がい者運動をリードされてきました。

花田先生は、まず伝えたいことをワープロの原稿で示されました。それから学生に直接話をされるとともに様々な質問を受け付けられました。花田先生の一言ひとことは、体からふりしぼるように発せられ、伝えたいものがはっきりとしていました。

花田先生はコミュニケーションをとろうとするとき、諦めないことが大切であると話されました。――伝えようとするものがあっても、うまく伝えられないときがあります。それでも、互いの理解のためにコミュニケーションをとることを諦めない姿勢が大切なのでしょう。移動ができなくても車いすがあるが、コミュニケーションだけは自ら積極的に行うことが大切であると話されました。また、コミュニケーションを図るとき、言葉だけを理解しようとするのではなく、お互いに同じ思いをすることが大切であることも強調されました。

花田先生は83歳という高齢にもかかわらず特別講師を引き受けていただき、都内から遠く埼玉に来ていただきました。本学の教員である岡田先生と旧知の間柄で、障がい者当事者の声で、学生たちに直接教えてあげて欲しいという願いを断りきれなかったからでしょうが、それはとてもありがたいことです。

介護の現場では、身体機能の維持だけではなく言語障がいと闘っている方々が沢山いらっしゃいます。本学の学生たちにおいては、そのような人々の思いを丁寧に受け止め、時間をかけてコミュニケーションをとろうとする介護職員へと育つことが、花田先生のご苦労に報いることになるでしょう。(本文 介護福祉科学科長 松嵜久実

花田先生の句をご紹介

『葉桜や 師を継ぐ一人 天の邪鬼』

福祉機器「トーキングエイド」とは?

花田先生のお話のなかで、先生も開発に深く関わられた「トーキングエイド」という福祉機器の紹介をしてくださいました。トーキングエイド(namco社製)は、脳性マヒ、進行性難病、脳挫傷、咽頭摘出により筆談が困難な方がコミュニケーションをとるために作られた機器です。形状は主に文字表示盤、キーボード、スピーカーで出来ており、ワープロに似ています。これを利用することで障がい者コミュニケーションの幅は大きな広がりをみせるようになったとのことでした。


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