第3号【column】「浦短人語」

介護福祉科学科長によるコラムです。

加齢にともなう変化に対応して、必要な支援をすることが、介護福祉士の任務です。授業では個人差や潜在能力にも注意を払いつつ、支援ができるように高齢者の心理、身体機能の変化についても学んでもらっています。

壮年、そして高齢になるにつれて、1秒の感じ方がより長くなるというのは「身体能力が低下し、動作が緩やかになると時間がゆったりと流れ、逆に一日、一年の経過が短く感じられることになるからだ」と説明されています。正高信男著『老いはこうしてつくられる』(中公新書)は、人間の能力の不思議さと加齢変化を鋭く描いています。認知症になっても、豊かな感情を持っていますし、寝たきりになって意識の変化を確認できない場合でも、外部の情報が意識に影響を与えています。その人その人にあった丁寧な支援の必要性を学べます。

また、自分の身体能力の低下を、そのまま認識できている人と、できていない人に分けられることも指摘されています。認識できていない人は、家族からも理解されていないと思っている度合が強いこと、幸福感も小さいというのです。対人支援の奥深さと難しさを思い知らされる好著です。

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