福祉業界お役立ちコラム
健康づくりのための運動を指導するエキスパート「健康運動実践指導者」。少子高齢化社会に突入した現代の日本では、生活習慣病の予防や高齢者の健康維持が何よりも重要な課題です。健康運動実践指導者は、こうした問題を運動面からサポートする資格として、今後ますますその需要が高くなることが予想されています。そこで今回は、健康運動実践指導者の資格について詳しく解説していきます。
「健康運動実践指導者」というのは、子どもからお年寄りまで誰でも実践できる、健康づくりのための運動方法を指導するエキスパートのことで、「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」が養成と認定を行っている資格です。
現代の日本では、生活習慣病が原因の病気であるがん、循環器疾患、脳卒中などが日本人の死因の約6割を占めています。さらに今後は、高齢化社会がますます加速することも予想されていて、国民の健康を維持、向上させることは何よりも大切な課題です。
健康運動実践指導者は、運動生理学や医学的な基礎知識に基づいた運動プログラムを作成し指導することで、人々の健康維持や向上にアプローチできるため、今後の日本にとってはますます重要視される資格だと言えるでしょう。
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団によると、健康運動実践指導者の受験資格は以下の通りです。
※ただし、2~6に該当する人は、別途「健康運動実践指導者養成講習会」を受講し、9日間で33単位(講義16単位、実習17単位)を修得する必要があります。受講料は12万4,762円(税別)です。
健康運動実践指導者の資格試験には、「指導実技試験」と「筆記試験」があります。合格率はその年によって変わるものの、例年約80%となっているので、決して難易度が高いものではないでしょう。市販されている問題集などで対策をしておけば、より安心して試験を受けることができます。主な試験内容は以下の通りです。
4~5名を相手に運動指導を実際に行い、指導能力を審査する試験です。受験者は運動指導の種目を「陸上運動」と「水中運動」のいずれかから選択することができます。どちらを選択しても、レジスタンストレーニングと有酸素性運動の実技を行います。
運動生理学や医学的な基礎知識についての試験です。試験は5者択一形式で、会場のパソコンを使って解答していきます。
健康運動実践指導者の資格試験を受験する際は、上記を参考にしてしっかりとした対策を行ってから試験に臨みましょう。