福祉業界お役立ちコラム

公立保育園に就職するには

公立保育園に就職するには

保育園には、自治体が主体となって運営する公立保育園と、社会福祉法人や民間企業などが自治体の認可のもと運営する私立保育園の2種類に大別されます。保育士としての仕事は大きく変わりませんが、給与や勤務時間などの待遇面においては、公立保育園に就職した方がメリットは大きいと考える人が多いでしょう。競争率も高くなる傾向があるため、公立保育園の保育士を目指す場合は、早い段階から準備を始めることが大切です。

公立保育園の特徴

公立保育園に採用されると、一般の地方公務員に準拠した給与体制のもと給料が支払われます。年収で見ると、私立保育園より150万円~200万円前後上回ると言われています。なぜなら私立保育園の場合、毎年必ず賞与が支払われる保証はない上に昇給も不定期です。さらに育児休暇が勤続年数に反映されない私立保育園に対し、公立保育園は、育児休暇が勤続年数に含まれるため、それも平均年収にも影響していると考えられます。

業務内容としては、公立保育園と私立保育園の差はほとんどないと考えて良いでしょう。ただし、私立保育園では、独自の保育方針や保護者の要望に応じた自由な保育を行える反面、公立保育園では、自治体で定めたルールに従い、決められた内容以上の保育サービスを提供できないデメリットもあります。最近では、英語教育や音楽活動、体育活動などに力を入れる私立保育園も増えており、特技を持った保育士が公立保育園以上の待遇で採用されるケースもあるようです。
また、公立保育園の保育士になると、同じ市区町村内で転勤する可能性も視野に入れておく必要がありません。そのため、同じ保育園に長く勤めたいと考える人にとっては不向きかもしれません。保育園以外にも、保育士を必要としている施設に転勤になる場合もあります。

公立保育園に就職するには?

就職を希望する自治体で実施される、保育士採用試験に合格することで、公立保育園の保育士として勤務することができます。毎年、6月~8月に募集内容が公示され、その内容は各自治体のウェブサイトや広報紙で確認できます。ただし、基本的には既存の保育園で保育士の欠員が出た場合や、新しい保育園が開園する場合のみの募集となりますので、毎年採用試験があるとは限りません。また、応募資格を「35歳までの男女」などと限定している自治体もあります。地域によっては、10倍~20倍の競争率となるケースもあるため、なかなかの狭き門であるのが現状です。

保育士採用試験の試験内容

公立保育園の保育士採用試験では、1次試験と2次試験を実施するのが一般的です。応募者全員が受験する1次試験(筆記)では、高等学校修了レベルの教養科目(国語・数学・英語・政治・経済など)のほか、専門科目(保育士養成課程で学ぶ内容)の中から出題されます。
2次試験は、1次試験の合格者のみ受験できます。面接試験や小論文、ピアノの実技試験などが行われますが、自治体によって内容は様々です。

保育業務の内容や転勤の有無に関わらず、待遇面でのメリットが大きい公立保育園への就職を希望する人が増えています。その分、競争率も高くなる傾向にありますが、運営基盤がしっかりした公立保育園の保育士を目指してみてはいかがでしょうか。

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