福祉業界お役立ちコラム

幼稚園教諭と保育士の違いとは

幼稚園教諭と保育士の違いとは

保育士と幼稚園教諭は、一見近い仕事をしているように見えますが、実は仕事の内容や資格取得の方法などさまざまな面で違いがあります。どちらの資格を取得しているかによって、将来活躍できる分野や働き方が変わってきますので、この2つの資格の違いを理解しておくことが大切です。 ここでは、いくつかのポイントにおける幼稚園教諭と保育士の違いを紹介します。

幼稚園教諭と保育士の違い:仕事内容

保育士が乳児(1歳未満)から就学前の幼児、または18歳未満の少年を対象とするのに対し、幼稚園教諭は、満3歳から就学前の幼児を対象としています。原則1日8~11時間保育を行う保育園に対し、幼稚園は、1日4時間を標準として子どもを預かる点でも、その差は歴然です。幼稚園では、小学校や中学校と同様に夏休みや冬休みを設けている場合が多く一方、保育所ではほぼ1年を通して保育が行われます。

また、子どもの「福祉」を重んじる保育士は、基本的な生活習慣の確立や、両親と離れて過ごす時間が長い子どもの心の安定により力を注ぐでしょう。行事になかなか参加できない両親に対してはこまめに日中の様子を知らせるなどの配慮が求められます。一方、幼稚園教諭は、教師としての技量が求められると言えます。子どもの「教育」がメインとなり、知育や運動発育、社会性の発達を重視したさまざまな活動を行っていきます。

幼稚園教諭と保育士の違い:必要な資格

保育士として仕事をするには、保育士の国家試験に合格する必要があります。国家試験は、学校教育法に規定される大学または短期大学などで決められた課程を履修している、もしくは児童福祉施設などで実務経験を積んでいれば受験することができます(そのほか、専門学校を中退している場合でも、修業年数が2年以上であれば受験可能などの条件があるので、自分が受験資格を満たしているか確認しましょう)。また、厚生労働省が指定する「指定保育士養成施設」に該当する大学や短期大学などでは、決められた課程を履修して卒業することにより、保育士の国家資格が得られます。

幼稚園教諭として仕事をするには、幼稚園教諭一種免許状、二種免許状、専修免許状のいずれかが必要です。一種免許状は幼稚園教諭養成課程のある大学、二種免許状は文部科学省が指定する短期大学などを卒業することで取得ができます。そして専修免許状は、幼稚園教諭養成課程のある大学院の修士課程を卒業することで取得が可能です。

もし保育士の免許を取得して3年以上(勤務時間の合計が4320時間以上)の実務経験がある場合は、幼稚園教諭免許の認定試験に合格することで二種免許状の取得が可能です。

幼稚園教諭と保育士の違い:活躍できる場所

幼稚園教諭が、主に公立や私立の幼稚園に勤務するのに対し、保育士が活躍できる場所は多岐に渡っています。

保育所をはじめ、児童養護施設や母子生活支援施設、企業内保育所など、幅広い保育ニーズに対応しているのが特徴です。

幼稚園教諭と保育士の違い:給与面

一般的に、保育士と幼稚園教諭の給料は、施設の運営母体や規模(子どもの数など)、地域性に左右されると言われています。公立の施設であれば最終学歴や年齢も給与に影響することがあるでしょう。

なかなか有資格者が集まらず運営に困っている施設であれば、幼稚園教諭、保育士を問わず比較的高待遇となるかもしれません。

待機児童問題や共働き世帯の増加を背景に、保育や幼児教育に対するニーズは年々高まる一方だと言えます。幼稚園教諭と保育士の両方の資格を取得しておくことで、就職先の選択肢をより広げられるでしょう。浦和大学では、保育士や幼稚園教諭一種免許状の資格取得を想定したカリキュラムを準備しているので、ぜひチェックしてみてください。

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